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秘密の湖|ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

秘密の湖@ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションにて鑑賞。繊細な美術作品の浜口陽三さん、池内晶子さん、福田尚代さん、三宅沙織さんの4名の作家さんの展覧会。

浜口陽三さんの作品が好きでとても気になっていた場所でしたが、やっぱり素敵なところでした。今回は、池内晶子さんと木下長宏(美術思想史学者)さんの対談「時とともに巡るもの」に参加しました。

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池内晶子さんの、繊細な絹糸の糸と糸の繋がりから生まれる世界がとても好きで、繊細なのに緊張感もあり、いつまでも眺めていたい作品。今回は、お話を聴くことで池内さんの作品になぜ?魅かれるのか、また、作品をさらに奥深く楽しむことができました。

池内さんの作品は4点で支えられていますが、その4点は東西南北の方角でとめられていること、ご自身の制作の場から作品を展示する会場のその土地の歴史なども調べ、空気や空間、体内の中で感じる何かと作品をあわせていくというお話やご自身が幼少期に過ごされた場所が、自然と人間が共存された場所が真平らな住宅街などになり、一瞬にして壊されていく危機感、そういったことがご自身の作品にあるそうで、赤い糸にしか身体的反応がしないことから赤い糸を使われていることなど、お話を聞かなければ知りえなかったことを知ることができました。また、池内さんの作品は、展示室内の人の呼気の湿気により糸が伸び縮みするので人が増えれば沈み、人がいなくなると水平にもどるという、作品がまるで呼吸をし生きているお話が面白く、作品は言葉ではない表現で生きて存在することに深く感銘しました。

木下長宏さんのことを存知なかったのですが、ラスコーの洞窟のお話や、生命あるものを無生物化、生命のないものを生命のあるものと考える、生命感のジレンマ、というお話がとても興味深かったです。「美を生きるための26章」芸術思想史の試み(みずず書房)を読んでみたいと思います。人間本来の感覚や「気」について、そして現代人はそういうい働きを鈍感にさせ、それを復活する大切さについて、あとがきに書かれていますが、敏感に何かを感じてしまう私は、繊細や神経質というくくりにされてしまうこともあるけれども、人間本来の感覚のあるのだろうと思うことができ、だから、池内さんの作品がとても好きなのかもしれないと思ったのです。

他の作家さんの展示もいつまでも眺めていたい作品たちで、三宅沙織さんのカメラを持ちいないフォトグラムのゼラチンシルバープリントの世界がとても美しく思わず息を止めてしまうほどの作品でした。

ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
秘密の湖 ~浜口陽三・池内晶子・福田尚代・三宅砂織~ 2013年5月18日(土)~8月11日(日)まで

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by hibinohanabananew | 2013-06-25 18:30 | 美術館・ギャラリー
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